コロナバ禍詰将棋作家のひとり言

一時的に新型コロナウイルスの事はがり書きます。

750号として②

詰パラ750号の特別企画として「短編コンクール優秀作品コレクション2」が特に素晴らしい。
何と言ってもこの頃は詰パラを読んでいないので尚更である。

☆いきなり小林、有吉、赤羽(敬意を表して敬称略)のワン・ツー・スリーとは。2位3位の作品を知りたくなってしまう。

★ところでこの3人の内、有吉さんは復活されている。
小林敏樹は順位戦で発表は続けているとは言え、短編作家の小林敏樹氏は死んだも同然。
是非、短編コンクールに復活してもらいたいものである。
僕の方が歳は小林敏樹さんより一つ上(学年は同じ)で、作品の発表も僕が早い。
老け込むのは早すぎるのである。

750号として①

詰パラ2018・9月号は750号記念だったようだ。
記念号と考えるなら表紙の作者はショボ……自主規制(笑)。
作品の方は見た瞬間に作意が分かってしまった。
事前に見た事とある図だったので当たり前なのである。

☆ところでこの図の形は表紙としてはどうなんだろう。
特に悪形ではないが、整然とした形が表紙として好形になると思う。
一言で言うなら表紙にしては悪形である。
ここからが推理である。
この作品は本人は表紙に投稿する気はなかったのに、誰かが表紙に投稿する事を勧めたのである。
僕自身がさほど好形と思えぬ作品を表紙に勧められて、表紙希望で投稿した事がある。
これは僕の作品集「幻の城」に書かれているので、購入をお薦めするのである。

★最後に今月の表紙作は難易度は僕には分からないが多分易しい部類のはず。
作意はスッキリした表紙向きの作品なので、是非解いて解答して欲しい作品である。

詰パラ2018・9月号(結果稿)同人室

詰パラ2018・9月号(結果稿)同人室】

★同人室で念願の優勝が出来た!
まあ、形は別にして代表作だったので当然である。
あっ、違った。形が代表作だったのである(笑)。
評価の予想としてはC点を3~4人もらうと思っていて2.5以下になるかなと思っていた。
しかし、この配置でC点ゼロは意外。これは嬉しい事である。

☆全体的には不利なんちゃら手筋の作品が意外に少ないのは素晴らしい事である。
特に良いのが「不利」の解釈が自由だった事。
これどこが不利なのと思っても、作者の解釈の自由さは面白いのである。

★今回の同人室で良いなと思ったのが⑦田中好海作。点数は低いけど、表現の良さがある。

詰パラ2018・9月号(結果稿)C級順位戦

詰パラ2018・9月号(結果稿)C級順位戦

★今年の順位戦は④芹田修作、⑤坂田慎吾作の作者は予想通り。
①は三輪勝昭作と予想は難しいか簡単か?
簡単ではないけど難しくはないだろう。
一応創り方の作風は出ていると思っている。
狙いは全期残留になって保留になってしまった、昇級→降級→昇級の繰り返し趣向であった。
9手詰なので降級は狙えるが降級はしないと予想していたが、予想通りにはなったのである。
繰り返し趣向で残留はノーカウントするのは都合の良い解釈で、2期連続で残留になったので、繰り返し趣向は止める事にしたのである。

☆ところで3.66が2作で全く同点。この場合は前期順位が優先されるのか。
それは順位戦特有のルールとして面白いと思うが、2.66で昇級はレベルが低過ぎるのである。
だからC級なんだろうけど。
今期はC級よりB級。B級よりA級の方が高くなってはいる。
今期の順位戦全部の作品で、僕が高校の担当者だとして採用したくなる作品は芹田さんの作品だけである。
他は採用するとしても嫌々である。
なんでこんな作品ばっかになるのか。
これは僕の作品は高校の手数でないから言える事なのである(笑)。

詰パラ2018・9月号採用作

詰パラ2018・8月号は中学校と短大に採用されていた。
中学校の採用作は思ったのと違っていたのである。
先に投稿した作品が採用されていなかったのである。
ただ後回しになったのか、ボツなのか。
変化が単純で紛れもないのでボツ臭いかな。
返送されてきたらスマホ詰パラに投稿しよっと。

☆短大はメンバーを見たら僕以外は皆看寿賞作家のようである。

2018年上半期賞予想

【2018年上半期賞予想】


〈小学校〉
該当作なし、4谷口 均作、10外谷健司作、25三輪勝昭作の4択である。
予想になってない。まあ予想にしてない理由はあるのだが。
僕の推しは10外谷作であるが得点が低い。誤解数をA計算しても良いと思うが弱さはある。
4谷口作はオリジナル性に弱い。
該当作なしが妥当である。今期の受賞作は恵まれ受賞と呼ぶべきだろう。
しかし、僕は受賞作なしは絶対避けるべくだと言いたい。
それで今期僕の作品が受賞なら、不作の時に自分の作品が受賞するために言っていた事だと実証されるのである(笑)。

〈中学校〉
19有吉弘敏作。
前の担当者なら最高得点なので決定である。
担当者が代わってどうか。
これ誰が担当者でも同じだろう。
対抗馬なし。
しかし、恵まれ受賞ではない。
角打ち→最遠地移動→元位置詰と明快な構想を緩みなく11手でまとめている。
特に角の最遠地移動は生角では最も距離が長く、変化を6筋以左に駒を置かず、この手数でまてめているのが見事な作品である。

〈高校〉
23鈴川優希作と25大崎壮太郎作の2作受賞。
鈴川作は確定。普通の担当者ならこれ以上書く事はないのだが、高校は2作受賞が恒例になっているので大崎作も受賞であろう。
実を言うと僕はこの作品は全く評価してなかった。
何故かと言うと僕は打歩構想作は趣味じゃないからである。
打歩ルールはフェアリーであり、詰将棋とは別物としか思えないからである。
この作品が評価され受賞するなら詰将棋もフェアリーも同じと考えている人が多いと言う事であり、僕は違うけどそれはそれで良い事である。

〈短大〉
13山路大輔作。
今期の短大は良い作品が多い。逆にこれで決定的な作品はない。
この作品、少ない配置なのは流石山路氏と思うが、何故か悪形に感じるのは僕だけだろうか。
手順は捌き系に当たるはずだが、捌いてない。
捌き系の収束とは言えると思うが、この収束は新しいのではと思う。
僕の好きな系統は23小林尚樹作だが、受賞しないであろう。
感心したのは20藤井規之作。
機構には前例があり、11玉、3段飛で44角に13飛成を避ける33中合は素材として多くの詰将棋作家が考えるもので、僕も創っているのである。
この作品は最終的にどうするかのストーリーが素晴らしい。

〈大学〉
6山路大輔作。
これは最高得点でテキトー予想である。
四銀合が出終わった後の手順をどう見るかであるが、強引な駒配置がなくキメの細かい手順で氏らしくて良いと見るべきだろう。
だけど僕はダレダレに感じているのである。
それは長いからではなく、綺麗な捌きはむしろ好きで長いのは良い。
ただ、僕は綺麗な捌きかどうかにはメチャメチャうるさいのである。

〈大学院〉
6山路大輔作。
これが受賞でなかったら僕は発狂してしまう大傑作である。
僕は捌きの美しさにはうるさいので一言だけ言うとすると、煙詰を捌きの手順の美しさだけで評価するなら特に上位の作品ではない。
合駒を入れる事により美しい流れを切っているからである。
感覚的なものだけでなく、合駒は嫌な駒取りが増えるのでマイナスである。
山路氏は合駒のない部分は格調が高く、合駒の部分では何故入ったんだと思うところがあり、その融合が凄い作家である。
この作品は山路氏の作家としての集大成の大傑作と言えよう。
この作品を見て言いたい事がある。
これ以上の作品はもう出来ないから詰将棋創作は止めた方が良いのである(笑)。