コロナバ禍詰将棋作家のひとり言

一時的に新型コロナウイルスの事はがり書きます。

2018年上半期賞予想

【2018年上半期賞予想】


〈小学校〉
該当作なし、4谷口 均作、10外谷健司作、25三輪勝昭作の4択である。
予想になってない。まあ予想にしてない理由はあるのだが。
僕の推しは10外谷作であるが得点が低い。誤解数をA計算しても良いと思うが弱さはある。
4谷口作はオリジナル性に弱い。
該当作なしが妥当である。今期の受賞作は恵まれ受賞と呼ぶべきだろう。
しかし、僕は受賞作なしは絶対避けるべくだと言いたい。
それで今期僕の作品が受賞なら、不作の時に自分の作品が受賞するために言っていた事だと実証されるのである(笑)。

〈中学校〉
19有吉弘敏作。
前の担当者なら最高得点なので決定である。
担当者が代わってどうか。
これ誰が担当者でも同じだろう。
対抗馬なし。
しかし、恵まれ受賞ではない。
角打ち→最遠地移動→元位置詰と明快な構想を緩みなく11手でまとめている。
特に角の最遠地移動は生角では最も距離が長く、変化を6筋以左に駒を置かず、この手数でまてめているのが見事な作品である。

〈高校〉
23鈴川優希作と25大崎壮太郎作の2作受賞。
鈴川作は確定。普通の担当者ならこれ以上書く事はないのだが、高校は2作受賞が恒例になっているので大崎作も受賞であろう。
実を言うと僕はこの作品は全く評価してなかった。
何故かと言うと僕は打歩構想作は趣味じゃないからである。
打歩ルールはフェアリーであり、詰将棋とは別物としか思えないからである。
この作品が評価され受賞するなら詰将棋もフェアリーも同じと考えている人が多いと言う事であり、僕は違うけどそれはそれで良い事である。

〈短大〉
13山路大輔作。
今期の短大は良い作品が多い。逆にこれで決定的な作品はない。
この作品、少ない配置なのは流石山路氏と思うが、何故か悪形に感じるのは僕だけだろうか。
手順は捌き系に当たるはずだが、捌いてない。
捌き系の収束とは言えると思うが、この収束は新しいのではと思う。
僕の好きな系統は23小林尚樹作だが、受賞しないであろう。
感心したのは20藤井規之作。
機構には前例があり、11玉、3段飛で44角に13飛成を避ける33中合は素材として多くの詰将棋作家が考えるもので、僕も創っているのである。
この作品は最終的にどうするかのストーリーが素晴らしい。

〈大学〉
6山路大輔作。
これは最高得点でテキトー予想である。
四銀合が出終わった後の手順をどう見るかであるが、強引な駒配置がなくキメの細かい手順で氏らしくて良いと見るべきだろう。
だけど僕はダレダレに感じているのである。
それは長いからではなく、綺麗な捌きはむしろ好きで長いのは良い。
ただ、僕は綺麗な捌きかどうかにはメチャメチャうるさいのである。

〈大学院〉
6山路大輔作。
これが受賞でなかったら僕は発狂してしまう大傑作である。
僕は捌きの美しさにはうるさいので一言だけ言うとすると、煙詰を捌きの手順の美しさだけで評価するなら特に上位の作品ではない。
合駒を入れる事により美しい流れを切っているからである。
感覚的なものだけでなく、合駒は嫌な駒取りが増えるのでマイナスである。
山路氏は合駒のない部分は格調が高く、合駒の部分では何故入ったんだと思うところがあり、その融合が凄い作家である。
この作品は山路氏の作家としての集大成の大傑作と言えよう。
この作品を見て言いたい事がある。
これ以上の作品はもう出来ないから詰将棋創作は止めた方が良いのである(笑)。