コロナバ禍詰将棋作家のひとり言

一時的に新型コロナウイルスの事はがり書きます。

詰パラ2017・11月号(結果稿)の好作Ⅱ

詰パラ2017・11月号(結果稿)の好作Ⅱ】

〈中学校〉
★⑨19枚目の歩作が普通の手筋物なのに2.74も出た。
変化の際どさが評価されたのであろう。
これは良い事である。
ちょっと高いかなと思う人は、19枚目の歩さんの評価は小学校⑥の作品と平均すると丁度よくなるのである(笑)。

☆僕が今月、一番面白いと思った作品は⑦柳澤 瑛作である。
小学校の編で評価した作者と同じである。
なので、お世辞なのがバレてしまうのである(笑)。
特筆すべきは誤解答数である。

僕は玉方の受けはしっかり読むのでひかからないタイプの手なんだが、巧く出来ている。
初手は最後に捨てる角なので必要なのだが、そのために43と・44銀が作意構成上、初手だけの駒になっているがちょっと残念である。
この作品は誤解はAと同じ得点価値があると思う。
いつから誤解は評価から除外になったのだろう。
短編は誤解を取れるのはAと同じ価値があると思うが中編以上だと、やはり計算除外は妥当だと思う。
小学校と中学校だけ誤解はAと同じ得点計算にするのが面白いと思うが、そんな分けにはいかないだろうし。

この作品は違うが、変別解で誤解答が多数出る時がある。
僕は変別解誤解はAと同じ得点価値はないと思う。
なので、誤解答は評価に除外は妥当である。
この機会に僕の変別の考え方について書いてみたい。
次の記事で。

詰パラ2017・11月号(結果稿)の好作

詰パラ2017・11月号(結果稿)の好作】

〈小学校〉
⑦柳澤 瑛作=一手一手見れば普通の手筋物。
しかし、やっている事は重たく打って、最後に捨てるテーマを簡素な形で表現した佳作。
易しいので得点は出ないかと心配したが、十分な評価をしてもらえたと言えそう。
なので、この作品を初心者に紹介する事があったなら、僕の作品と言うつもりなのである(笑)。

⑩三輪勝昭作=完全な駄作。
これは⑦と⑩は作者名が逆になった誤植なのである(笑)。

詰パラ2017・11月号(結果稿)大学院③そのⅡ

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詰パラ2017・11月号(結果稿)大学院③そのⅡ】

☆写真の図は57角を79角にしたもの。
作意は14金、同玉、13桂成、15玉に27桂で57角だと48角と引く手がある。
48角(初手に48角としてから14金~13桂成も同じ)には26桂合が最善。
ここからは一本道で解説の手順がお互いの最善なのだが、無解が理由がこの紛れにはまったように書いてあるが、実際はどうなんだろう。
僕は玉方応手がどちらが作意か分り難いのが無解の多い理由だと思うがどうか。
僕は48角からの手順は詰んだとしても作意ぽくないので、読まないと判断したのである。
もし、この手順を余詰でつぶすつもりでないのに読む人がいると分かっていたら、57角は79角の配置にしている。
僕は余詰筋のような紛れはなくせるならなくしたい。
なら57角は79角にすべきだったか?
57角は79角か迷って投稿したのだが、実は79角が必然であった。

★発表図だと僕の柿木将棋は解いて来ない。
だから48角の手は自分で検討したのである。
実は79角だと直ぐに解いて来る。
発表図は柿木は48角の手を延々と考えているのである。
と言う事は相当危ないのである。
で今更なんだけど、脊尾詰を持っている人に48角、26桂合の局面をかけてもらった。
すると詰むと出た。
つまり余詰のようである。
なので57角は79角として、写真の図を修正図としたい。

☆手順は解説の14金、同玉、13桂成、15玉、48角、26桂合、同角、同玉、27歩、同銀成、37銀、17玉、29桂、16玉、25銀、同歩、14飛、15歩合、同飛、同玉、27桂、24玉、23成桂、同玉、44銀、22玉迄はお互いに最善と思う。
ここから、23歩、31玉、35香、41玉、74角、52銀合、32香成、51玉、42銀、62玉、52角成でこれ取ると53銀行成、61玉、68飛で詰む。
72玉なら75香以下。
71玉は78飛、72歩合、62馬、同玉、63銀、同玉、65香以下。
76歩や74歩の中合がややこしいが、柿木将棋は詰ませて来る。

詰パラ2017・11月号(結果稿)大学院③

詰パラ2017・11月号(結果稿)大学院③】

★この作品は2.80は出て欲しいと思っていた。
行くんじゃないかとも思っていた。
この作品でそれはおこがましいと思うが、実際に2.84まで行った。
四香詰にもなっていないし、手順もただ捌いているだけなのに何故2.80は出ると思って、実際に出た謎を解明したい。

☆まず、僕は詰将棋で何が一番大事と思っているか?
それは詰上がりに無駄がない事である。
手順は二の次。仮にどんなに手順が素晴らしくても詰上がりが無駄だらけ。そんな詰将棋はゴミだと思っている。
逆に手順は詰まらないが、詰上がりに無駄がない。
それで十分詰将棋になっている。
これが僕の詰将棋の考え方なのである。

★つまり、詰将棋は捌けさえすればそれで良い。
ただ、捌きでも面白い捌きと下らない捌きがある。
下らない捌きとは、初めから捌くだけの駒を捌く。
趣向手順になっているなら別だが、これは下らない捌きである。
捌きで魅せるには、その駒が働いた駒なのかが重要なのである。
働くとは動かなくても、そこまで手順を成立させるのに重要な駒になっていたり、又は打っておいた駒だったりする。
こうして働いた駒を捨てる事で魅せる捌きになるのである。

☆この作品なのだが、僕の作品としては普通だと思うが、常に働かせて捌くを心掛けているので、今迄の捌きだけの作品でも2.80が出ていたので、これも2.80は行くんじゃないかと思った分けである。

★ところで池田俊哉氏の「4香詰にしなかったのは作者の矜持?」とある。
「きんじ」って何?正しくは「きょうじ」でプライドなのかな?
実を言うと僕は余りプライドを持ち合わせていない。
8手進めて17とを成香にすれば、4香詰になる。
それ以前だと18成香にするには香が足りないだけである。
この序8手は特に必要な手順でもないので、4香詰に出来たのである。
4香詰にしなかったのはプライドなのか。
違うと思う。
自分が鑑賞者だったら、それで4香詰になっていてもプラス評価にしない。
プラス評価をしないから、しなかっただけ。
これはプライドでもなければ、拘りでもない。
言うなれば、これは自然なのである。

☆この作品は57角について重要な事を書く必要があるのだが、長くなったので次の記事でする事にする。

詰パラ2017・11月号(結果稿)中学校⑩

詰パラ2017・11月号(結果稿)中学校⑩】

★55に飛を呼んで54馬の感触が素晴らしい。
流石である。
その短評もあるし、そう感じる作品のはずである。
なのに評価がパッとしないのは何故だ。

☆一つは原田清実氏の短評にある、捨て駒が全部ヒモ付きなのがある。
それより僕は前後半の分離感があるからだと思う。
手順構成として飛を55に持って行く理由が、45銀、25玉の時に43馬の34への利きをなくすためなので、一体化した手順である。
分離感を感じでしまうのは、1筋の配置などはなくても前半は可能。
64銀は前半に必要だが後半の手順には不要。
このように前半に必要な駒と、後半に必要な駒がハッキリ分かれてしまっている。
これが、パッとしない評価点になった要因だと思う。

★それでもC点は小学校・中学校・高校・短大の全作品の中で一番少ない。
(小学校⑦柳澤 瑛作と同じ1)
それなりに良い感じの作品にはなっていると思う。

ついでに書いておくが、今月号の最多C票獲得作は小学校⑩の僕の作品なのである(笑)。

11月号の表紙作

☆11月号の表紙作は馬屋原 剛作である。
僕は今月の表紙は直ぐ分かってしまったのである。

……あっ、分かったのは表紙の似顔絵が誰かである(笑)。
でも、藤井四段の連勝記録がなかったら、誰か全く分からなかったのである。

★表紙作も解いてみた。
勿論、嫌々である(笑)。
この作品、王手が限られている。
つまり紛れは少ない。
簡単に解けて当たり前である。
しかし、僕はこの作品を解くのにかかった時間は絶対に言う気にはならないのである(笑)。

詰パラ2017・11月号(結果稿)小学校⑩

詰パラ2017・11月号(結果稿)小学校⑩】

★この作品は詰め難さを狙った作品である。
ただ初手は狙った通り指し難いと思うが、3手目は自然に指せてしまうし、5手目は最初からやりたい手なので、悪形と相まって超アンバランスな作品になってしまった。

☆これは僕の作風とは違うが、小学校は徹底的に詰ませ難さを狙った作品があっても良いと思う。
そんな作品ばかりは嫌だが、そんな作品があった方が面白いと言いたいのである。
これは小学校にこの作品に劣らないくらいの悪形作(難解作ではない)を投稿しているから言っているのではないのである(笑)。