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詰将棋作家のひとり言

詰将棋に関する事だけ書きます。

解答選手権作品勝手に解説①②③

解答選手権の作品を勝手に解説しようと思う。
図面と正解手順は記さない。
解答選手権のブログを見て確認して欲しい。
このブログは不親切極まりないのである。


解答選手権①柳原裕司作。
初手は角を引いてみよう。
38角が一番働きは良いが、取られないようにしなくてはいけない。
28玉、18龍、同玉、63角、28玉、27角成、39玉迄絶対の進行。この局面は切れている。
49角なら28玉、17角、19玉でこれもダメである。
だが、49角で閃くものがある。最後58角捨ての収束だろうと。
なら初手は39角、同龍である。
龍を58から利きを外し、28玉の時の退路封鎖になる。
作意に入った感じだ。
39角、同龍、49角、26玉迄は変化は簡単。
次に24龍と寄る手が何でもない手なのに見え難い。
36玉にやはり最後は58角だったかと気付く。
綺麗な筋で詰むので、ウオーミングアップに最適。
優勝を狙うなら1分以内。
上位を狙うなら2~3分で解かないとこの解答選手権は苦戦だろう。


解答選手権②妻木貴雄作。
手が広く何をやったら良いかすぐにはつかめない。
じきに43飛、同玉、36角で急に狭くなるのに気付く。
2手目55玉だと56金、64玉、73飛成しかなく、これでも詰まない気がするので、初手離して合駒を稼ぐ気にはならない。
75玉はこの形で詰ますしかないので読んでみる。96角、86玉、84龍で96玉は69角、87歩合、97歩で詰む。因みに15手駒余り。
43飛には同玉、36角、45中合、同香、54玉しかない。
合駒は桂か歩か。
桂なら53桂成、同玉に43香成、同玉、54金、42玉、34桂で歩以外は割切れているのが分かる。
歩なら手なりで54歩、同玉、65金、53玉と進む。
とここで好手がある分けだが、一目の部類だろう。
この作品2手目の変化はピタリとして良いが、後は平凡な手順の凡作だと思う。
しかも、2手目の変化は良いのだが、こうしかない手の変化だから効果がない。
他に紛れを作り、まさかこちらに逃がして詰むとは思わなかったとしない事には折角の変化が生きない。
僕は取りかかりを分り難くして解答選手権向きにしただけの失敗作だと思う。


③野曽原直之作。
初手33角成は25玉でも35玉でも詰まない。
33龍は作意とは思えないが、簡単に詰んでいるように見える。
同香、同角成、45玉、55馬、35玉、36歩、25玉で詰まない。
なら龍を引くか、24としかない。
どちらにしても35玉、36歩、26玉、37角、36玉で次、角を成って空き王手する事になる。
結論から言おう。
24と・93龍の形は詰む。
23と・84(94)龍の形は詰まない。
と金の位置は関係ない。龍が84では詰まないのだ。
角をどこかに成る。47玉、そこで74馬 、57玉。
お分りだろう。84龍では5筋に龍が回れないのである。
83馬で龍道を通しても74桂合と中合されるだけである。
74に馬を引かなくてはいけないので、角の成り場は73に限定されている。
それで47玉は詰むので26玉と戻る事になる。
そして62馬と歩をもらいに行く。
ちょっと待った。調子に乗って36歩を消してしまったが歩合してくれるなら直ちに44角で良い。
この形にしたのは35桂合を37銀、27玉、63馬で詰ますためだ。なら歩合で同馬、同香、27歩、15玉、13龍迄。
んーん。メンドクサクなって来た。
チャンピオン戦に出る人が53歩合を見逃す分けがない。53歩合、同馬、15玉、26馬、同玉、27歩、15玉、13龍迄は一目。
だが勿論これも不正解。
53桂合、同馬、35桂合が正解。35桂合は27玉と出来ないだけで、13龍を消して15玉ならある手になる。
以下はもらった桂を捨て、馬道を通し、邪魔な馬を捨てて13龍迄。
この作品は巧く出来ている。
惜しむらくは、初手84龍では非限定に見えて作意でないと確信されてしまう事である。
解答選手権ではヒントになってしまうのが残念なところである。