コロナバ禍詰将棋作家のひとり言

一時的に新型コロナウイルスの事はがり書きます。

詰パラ2018・1月号(結果稿)短大

詰パラ2018・1月号短大の結果稿であるが、最低点は2.62で最低点を2.62のこの高さにするのは結構難しいと思う。
それでいて最高点は2.73の粒揃いにするのは又難しい。
そして、驚く事にこれは同じ月の高校と同じなのである。
奇跡と言えるだろう。
ただ、何の意味もない奇跡なのである。

☆短大⑯若島 正作。
これ並べてみたけど、全く何をしたかったのか分からなかった。
そうか、6手目と12手目の局面で25香の合駒発生が狙いなのか。
でも全体にやっている事が細か過ぎて、主題が生きてないと言うか、分からないと言うかになってるよな。
ただ、この全体の細かい感じは好いので、作者自身は狙いがどうのこうのはどうでも良く、割と気に入っているかも知れない。

★短大⑰鈴川優希作。
こう言う繰り換えパズルは面白く大好き。
でもこれ繰り換える理由は駒取り目的になってない?
この手数で駒取り目的ではな~。
駒取り目的ならもっと回数が必要で、短大でこれではかなりの駄作だな。
手順は面白いのでデパート向きで、カラクリ原理の質が悪過ぎるので、この作者なら短大に投稿してはいかんと言いたい作品である。

詰パラ2018・1月号(結果稿)高校

詰パラ2018・1月号高校の結果稿であるが、最低点は2.62で高水準。
最高はと言うと2.73である。
得点が表す通りいいなとは思うが、特別感銘する作品はないようだ。
短大はと思って見たら、全く同じであった。

☆高校⑰妻木貴雄作。
3手目より56金は同玉、57銀、同玉、68角、58玉、49銀、69玉になるのだが、35とのため詰まない。
36となら13角成が利いて詰む。
このトリックと解決方法が巧妙である。
しかも無駄のない配置で出来ているのに、意外に点が伸びてない感じがする。
これは舞台を移動し過ぎなためだと思う。
舞台が移動すると伏線がより面白くなると思うが、舞台移動は好まれないと思う。

★高校⑱清水 透作。
初手は単なる退路封鎖でつまらないが、同金で52に新たに退路が空くので好い感じの捨て駒である。
そこから、玉金の焦点捨て駒3連発。
複合捨て駒で、2手複合はよくある筋だが、3手複合なので新味がある。
これは僕好みの作品である。
2.71は低い気がするが、このタイプの捨て駒は高い得点は出難いので、高得点だとも言える。

双玉図

詰パラ1月号中学校(結果稿)に双玉作が2つある。
今月の中学校の僕の作品も双玉なので、合わせると3作。
そこで僕の双玉図の考え方を書いてみたい。

★僕は詰将棋は先手玉は省いてあるだけで、盤上にいる駒だと思っている。
双玉図はいるべき駒があるのでむしろ自然な図。
先手玉を登場させた場合、玉としての特異性が必要と言うか、それで面白い事をしないと双玉にする価値がないと思っている解答者は多いと思う。
しかし、僕はその考え方は理解出来ない。
先手玉はあるのが当たり前の駒である。
別に玉にする必要がない(金でも同じ)のに双玉図しても何ら構わないと思う。
盤上にいる駒なんだから、単玉図よりむしろ自然なのに何故特別扱いされるのか分からないのである。

☆僕は双玉にする意味はなくて構わない。
と言うか、僕は先手玉の特異性を使った手順はそんなに好きじゃないんで、意味がない方が良いと思っているくらいである。

★中学校(結果稿)⑳の山田康平作であるが、これは何故双玉にしたか解せないものがある。
一応、金だと3手目同金が余詰むが、これは詰まなくする事は簡単に出来そうである。
玉だと初手はこの一手だし、3手目は絶対手である。
メリットがないのに金→玉にするのは賛成なんだけど、この作品の場合、玉にするデメリットが大きいのに何故双玉にしたか謎である。

詰パラ2018・1月号(結果稿)中学校⑯

【2018・1月号(結果稿)中学校⑯】

★この作品は僕の代表作と思っているくらいの傑作である。
で、楽しみに得点を見たら2.58だったのである。
僕は自作にはとにかく甘いのである(笑)。

☆得点が伸びない理由は作意は見た瞬間に見当が付くたもであろう。
見た瞬間に作意は分かるのに、ややこしい変化を楽しいよりも苦痛に感じるのが解答者。
変化の森をくぐってやっと解答にたどり着けるなら評価も上がるのだが、この作品は逆である。

★僕は詰将棋は変化が大事と思って創っている。
この作品は変化はややこしいが煩雑ではなく、きっちり出来ている。
何故この手でこうするとダメなんだと言う理由が変化を確認するとはっきり分り、しかも味の良い変化なのである。
この作品は変化を重視すり三輪作品の中でも、その変化が最上級の傑作なのである。

☆少なく共、この作品を傑作と感じた解答者はいると思うし、担当者も傑作と書いてくれているので大満足しているのである。

新春創作技術検定解答

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【新春創作技術検定解答発表】
☆少し早いようだが、新春創作技術検定問題の解答発表をする。

問題=持駒 飛飛金で後から飛捨て→飛捨て→尻金迄の5手詰を創れ。

★まず、最初に用意した解答図は前の図で、出来は悪いがまずはこの図で解説する。
さてどやって実現するかであるが、原理的には方法は一つしかない。

①飛金の後から飛捨て→金打ちの3手詰はこの角香のパターンしかない。
②もう1回飛捨てを入れるには54飛、55合に34角成が可能になるようにするためしか理由は付かない。
③そうすると3手目34角成、45合、54飛の余詰防止が不可能。

☆一旦③の理由で不可能課題と思ったのだが、不可能は単玉の場合。
双玉にして45合を逆王手にすれば可能に気が付いた。
④テキトーな図に2手目すると53飛に55合で不詰。
実は不詰になるのが鍵。
55合の時53飛なら詰み、54飛では詰まない形を考えれば良いのである。
⑤現実にどうするかだが、45・65の箇所は54同香、34角成の変化のため詰方の利きが必要。
54飛で詰まなくするには、45あるいは65金から54飛を取られて詰まない理由にすれば出来る。

★原理として①~④迄は唯一絶対。
⑤に関しては絶対ではないかも知れないが、他の方法は考え難い。

⑥55合の変化を詰ますには45か65に利いているが指すと利かなく手と言う事になる。

☆ここまで原理は分かってもらえただろうか。
⑥の条件を満たす手は唯一ではないが、沢山もない。
かなり限られている。
僕が最初に浮かんだ案は上の図であった。
これだと3手目34角成を詰まなくして、2手目55合を詰ますには45桂、65玉に63飛成で合駒がなしにして詰ますしか方法がない。
ちょっと酷い解説図を用意していたのである(笑)。

★下の図であるが、ブログのコメントを見たら既にtsumegaeruさんが考えていた原理図である。
但し、72香・84銀は玉方75歩であった(図はちょっと違うが原理として)。
その場合どうなるか。最終手余詰が発生する。
この最終手余詰は最終手不問であっても認めてはならない余詰である。
68銀、66玉、77金の手は変化で詰ませている手順である。
で作意はどうかと言うと、尻金以外にこの手順で詰むのである。
これは最終手余詰不問論者でも認めてはならない余詰なのである。

☆tsumegaeruさんも余詰と考えてこの図での発表は諦めたようである。
しかし、この余詰は消せた。
角の位置が変わる事で詰まなくするには角の後に香を置くしかない。
こんな簡単な事に何故tsumegaeruさんが気が付かなかったのか。
多分時間がなかったのだと思う。
僕はこのブログ展に参加したいと思っていたが、中々作品が出来なくて焦っていた。
締切りギリギリになってやっとこのネタで行こうと言うのが浮かんだ。
投稿図は簡単な事を見落として完成図は逃してしまった。
tsumegaeruさんのTwitterとか見ると同じような状況だったように思われる。

★尚、ほっと氏はtsumegaeruさんのコメントに対して試作品って感じと言っているが、テキトー発言過ぎる。
最終手余詰を修正したらこれ以上の図はない。
43とは余詰筋が強力なので省くのは大変だと思うけど、初手が焦点捨て駒なので不要でも置きたいくらいの駒である。

☆僕は完成図で発表出来なかったのは残念だが、裏短コンは参加する事に意義があると思っている。
参加出来て良かったと思っている。
これはtsumegaeru氏も同じだと思うのである。

裏短コンの順位予想

★ほっと氏開催の裏短コンの解答発表は後1作となった。
そこで僕の1位~3位の順位予想を公開してみよう。
僕の予想は頭は堅く、2位3位裏表のフォーメーションで鉄板だと思っていた。
……あっ、これは去年の有馬記念の話だった(笑)。
その有馬記念だが、デムーロルメールのダーティー騎乗は残念だ。
最後二人共真っ直ぐ走らせていたら、2着はシュバルグランになっていて、3着は何になってだろうかなと思う。

☆ 裏短コンの僕の頭は堅いと思った作は4位だった。
でも、ボーナスポイント除外した評価なら1位だったようなので、予想としては当たった内に入るとしよう。(2位3位は裏目が当たり)
予想外だったのは「クロスホッパーズ」久保作の優勝である。
ボーナスポイントなしでも2位。
これが来るとは有馬記念2着のクイーズリングより意外であった。
「クロスホッパーズ」を評価してないって事なので、その理由を書いてみたい。

★この作品、初手43桂生は次に55歩、53玉、45桂を狙っているのだ。
で、玉方の応手は53桂生。
これ次に詰方がやろうとしている手を防いでないじゃんかヨー。
何故、この受けが必要か。
45桂を移動合しないと最後にその駒が取られて駒余りになるから。
僕は最終手駒余りになるのを防ぐための手が大嫌い。最終手でなければその駒を使える可能性もあるので良いが、この手は詰方の手を何一つ防御していない。

☆生なのは、成ると別に駒余りになる手順が生じるためで、初めからやろうとしてい55歩~45桂は防いでいない。
だから妙手とは思えないのである。

★この作品は双方桂生。それを5手詰で創っているのに価値があり、これを創った作者と作品も賞賛しても良い。
そして、この作品を賞賛する解答者がいるのは良い事である。
ただ、僕と同じ主旨の短評が一人もいないのが残念なのである。
僕は変別がダメと思っているのではなく、詰方が企てている手順を防いでいないなら、形上妙手になっていても、それは妙手ではないと言う考え方なのである。

☆さあ、これだけ力説したので僕が何を言いたいのか分かってもらえたと思う。
それは、何でクイーズリングが来るんだ、と言う事なのである(笑)。

詰パラ短編コンクール全作品評価

詰パラ短編コンクールの全作品の評価である。
それをこれから書く……のではなく、冬眠蛙さんがブログに書いている。
この記事は冬眠蛙さんのブログの宣伝なのである(笑)。

★僕の作品の評価が気になるところ。
するとベスト3候補になっていた。
一瞬喜んだのだが、喜んで良いのだろうか?
冬眠蛙さんの予想はハズレるのが恒例なのである。
……あっ、ハズレるのが恒例と言っているのは、名無し名人さん(ブログ)なのである(笑)。

☆短評は「順算?逆算?作図過程を推測したくなる好作。」とある。
僕が思うに、この手順を逆算では創れるとは思えないが。
でも、的外れな短評ではない。
創作過程としては、まず最初の4手が先で次が最後の3手で、この4手+3手が同時とも言える。
要するに5~8手目は後なのである。
5~8手目は後からなので、順算?逆算?と感じるのは的を射ていると言える。

★実は5~8手目はない7手詰が最初の予定であった。
一応それで創ったのだが、非効率極まりない図になってしまった。
2手目同香と飛を取ると詰まなくして、16同玉や同飛を7手で割り切るのがネックで、7手詰で創ると非効率な配置にしかならないと確信したので、変化用の駒を捨てる構成にして9手詰か11手詰にする事にした。
それを試行錯誤して考えたのが、5~8手目の手順なのである。
言わば、仕方なしの繋ぎの手なのだが、必然的に変化に必要だった駒を捨てる事になるので、好印象になっていると思っているのである。

☆冬眠蛙さんのベスト3候補は13・48・49・50の4作を上げていた。
この中どれかが先ベスト3に入ると言う予想であった。
4作上げたら、普通3連複のBoxを考えるのだが、複勝の4点買いとは何と弱気な。

僕の予想なんたが、3連複予想に2作(13・48)あり、50は5位と予想している。
冬眠蛙さんと予想がこうも一致して大丈夫かと心配になっているのである。

尚、僕の短編コンクール予想はいずれ記事にする予定である。