コロナバ禍詰将棋作家のひとり言

一時的に新型コロナウイルスの事はがり書きます。

詰パラ2018・4月号(結果稿)短期段位認定⑥

詰パラ2018・4月号(結果稿)短期段位認定⑥】

★序8手は逆算である。
この局面からは深い変化もないし、煩雑な変化もない。手順も軽快である。
ポイントは1ヶ所だけ。13手目14飛に25玉。これは34龍、同歩、17桂迄。簡単である。
……いや、これが簡単じゃないんだよな。
16香は離して打った方が有利に見える。最初から16香に打ったとしても34龍~17桂で詰んでいるのが見え難い。
それを香を下から打って形になってるのに、16香からこんで詰んでると中々気付き難いはずなのである。

☆で、これが見え難いなら更に見え難くいように逆算しようと考えたのである。
この局面(又は5手目25歩の局面)は詰将棋作家がやりたくなる逆算は一つと言って良い。
それは、44龍、34桂合である。
玉方に桂合させるには守備力が強いか渡した時に活用されないかであるが、桂の守備力はなく渡した時に活用されてしまう。桂を合駒させる要素はないなと思い簡単に諦めてしまった。
簡単に諦めるのはどうかだが34桂合は至難であろう。

★で、他の逆算であるが、気の利いた逆算はないように思う。
で、何でも良いから逆算して前述の変化を見え難くなるなら良しと考えた。
具体的にどうるすか。
実はちょっと変化と紛れを付けるだけで急激に見えなくなるのである。
実際に付けた8手の変化量はさほど多い分けでない。
紛れであるが、この初形だと45龍と指したくなる。
ほとんどの解答者は不思議な事に45龍と指したくなると言う計算でこの図にしたのである。

☆これは作者の計算通りになったのか。
どうも計算とは違う。計算以上の効果が出たようだ。
しかし、効果が出るのに反比例して解答者の解後感は悪くなっているようである。
解後感が悪い=良い作品に思えないである。
元々センスの悪い逆算であったがこの逆算は酷過ぎたようである。
せめて4手は省き25歩からにするのだった。
ただこの形は僕の感覚だと、44龍、34桂合が入ってないのが強烈に恥ずかしいんだよな。