コロナバ禍詰将棋作家のひとり言

一時的に新型コロナウイルスの事はがり書きます。

eureka作品44

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詰パラ6月号の「おもちゃ箱たより」のコーナーのeureka作品44が面白いと思ったので書いてみたい。
解答募集している作品にあれこれ書くのは御法度だが、これは解答競争の意味合いはなく、一人でも多くの人に見て批評してもらいたいがための解答募集だと思うので、むしろ良い事だと思って書く事にする。
解きたいと思っている人はネタばれになるので、解いてから読むようお願いしたい。

★この作品、何が面白いかと思ったかだが、人間が創る作品と同じと感じた事である。
eureka作品はある条件を設定して全検創作であろう。
これだと面白い手順を検索しても、往々にして仕上げ方としてどうかになってしまう。
が、この作品は人間が創ってもこの図になるのではなかろうか。

☆人間ならまず、24玉・45飛を置いて持駒 飛角で考えてみる。
初手は飛を打つのだが、仮に32に玉方の駒が利いているとしよう。
それで28に飛を打ってみよう。
14玉に23角~15飛があるが、44飛としてみる。
15玉、33角に24合があるな→同角成、16玉、25馬、17玉で29飛なら14飛迄で29飛の遠打が成立するなと浮かぶ。
中合されるとこの変化が詰まないので、その時は先程の23角~15飛で詰むようにしよう。
中合は歩だと15歩、13玉、31角だから桂合に決まる。
この時点で作品化する手応えをつかむはずである。

★桂合の位置は25なら同飛、14玉に26桂がある。
28は規約上不可。26か27であるがこれは巧い限定が出来そう。
23角、13玉、15飛、22玉に41角成でこれ飛を取れないと詰んでしまう。
素材として32に利きが必要、27に45飛が動いた後に27に利きが必要。
それにおあつらえ向き配置がある。54角である。
創作では色んな事を考えるので、一直線にこの配置が浮かぶかは疑問だが、必ずたどり着ける配置である。

☆収束ダレるが、遠打で打った飛は捨てるので、合格点であろう。
全検創作と人間の発想から創る創作法が同じ図にたどり着く珍しい例だと思う。