コロナバ禍詰将棋作家のひとり言

一時的に新型コロナウイルスの事はがり書きます。

詰パラ2016・12月号(結果稿)高校⑪

詰パラ2016・12月(結果稿)高校⑪三輪勝昭作】

この作品は何をしたかったかと言うと、角道を止めて飛を打ち両王手で詰上げる作品を創りたかったのである。
その狙いの作品は既に創っている。
「幻の城」第3番である。
持駒 飛銀
玉方 25玉、44馬、46歩、47と
詰方 12馬、17銀、36桂、53と以上5手詰。

これはこれで巧く創っていて、22に利かせる44馬の配置も自然なので不満はない。
だが、22や21に打てるのにわざわざ角道を止める形に出来ないか。その上で12角を打てないかと考えた。
45玉の形から12角を打ち、35(36)玉、25〇、同玉で23飛にしたいが、25同玉に中々ならない。
23中合の処理も極て難しい。

とりあえず23飛からの収束を成立させるのが先決なので、その配置を考える事にした。
23に打つ理由は16玉に13飛成を可能にするためとして、16に13飛成で詰むようにするためには、27と37が埋まっていないといけない。
27金、同〇、13飛成で良さそうなのだが同手数なのだ。
で、23飛を成立させるために、27龍、37との配置になってしまった。
僕はこの形は超が付くくらいの愚形である。
なので37〇、同とか27〇、同龍としてほぐさなくてはいけないと言うのが僕の感覚である。
37同とは入らない。
28龍の形から27香は入る。
29龍に27香は入らない。なら28香、同龍も入るのではないか。
その時点では18とはなかったが、この配置は直ぐ浮かんだ。
実はこの配置くらいしかないのである。
18とがあれば28香の味も良くなり、配置の嫌味もない。

23飛の手からを成立させるのに、27龍、37と以外の配置はあり得ると思うが、この配置ならこの序4手は最善と言うか、精一杯だと思いこれが完成図と思い発表したのである。