コロナバ禍詰将棋作家のひとり言

一時的に新型コロナウイルスの事はがり書きます。

詰パラ2019・9月号⑥順位戦結果C級

詰パラ2019・9月号⑥順位戦結果C級


★作者予想は①③④⑤⑥と当たった。
作者予想は⑤が鍵である。
自分の作品なので当たったと言うのはおかしいが、ここが分かってないととたんに作者予想が難しくなるのである。
手順は僕らしく三輪作としか思えないはずなのだが、僕は最遠地移動は創った記憶がない。
作者当てをしている人は、この初手で三輪作でないと思ったはずである。
⑤を三輪作と断定出来たら⑥は三角作と予想出来る。
逆に⑤三輪作でないとしたら三角作になり、⑥は三輪作となるかと言うとそうでない。
⑥には詰上がりに三輪作でない証拠があるからである。
⑤⑥が三輪作でないとしたらどうなるか?
⑤三角作→⑥中澤作→②三輪作としてしまうのである。
つまり全てがめちゃめちゃになってしまうのである。
④の小林作は確定的なんで、目の肥えた有吉弘敏さんは⑤三輪作さえ分かったら全的中したかも知れないのである。
C級の順位戦は目の肥えた解答者ほど作者予想はボロボロになるのである。

☆⑤の作品の創作過程を書いてみたい。
有吉弘敏作で去年の中学校半期賞作で角打ち→角最遠地移動→最終手角出の作品があった。
その最終手角出を角捨てにした作品を創りたいと思ったのが創作動機である。

★で、創作としてはどう成立させるかは後にして手順を決める。
玉の位置は最初は右の方にあったがその説明は省略する。
まず初手角打ちは逆算で入れるつもりで(入らないなら特に必要でもない)45玉、43龍44角の形から初手99角に決める。
最後は角捨てなので37玉、59龍の形に45龍で55角、同龍、49桂迄の筋が浮かぶ。直感的にこれはイケる。
そこから直ぐに49龍の形に59角、同龍が入ると直感する。
既成手筋で既成手筋でなくても浮かんだ手順なんで、既成手筋なのが残念だが角のエックス攻撃が初手最遠地移動が生きてこれはイケると直感する。
しかも59角捨ての角を95か84に配置すれば最遠地移動も都合良く成立しそうである。

☆ここまでは実は閃きだけで割と短時間で出来た。
問題はどうつなぐかで色々考えて苦労した。
角の最遠地移動は玉位置は25では無理のようで、45玉型なら2筋が壁駒的配置になってしまう。
これを緩和したかったのと、33角成は直接防御しかなく33詰方配置も絶対も不満。

★結局65香を置くのが不満だが、この手順が一番良いと判断した。
2筋の壁駒は7手目48同銀の余詰防止にこの配置が絶対。
33とは変化を詰ますための駒になっている。
真の意味は2筋は壁駒でしかなく、33は33角成防止でしかない。
それが別の意味で絶対の配置なら我慢も出来る。

☆65香を置いた事により、55玉で44角打ちが入りそうだが龍が利いている。
他にもネックがありスンナリは入らない。
何もせず入るなら入れるのだが、スンナリ入らないなら入れる必要もない。

★これで完成図が決まったので自己評価だが、手順は自作では最高峰。
ただ一番良いとこはオリジナル感がないのが残念と言う感じである。