コロナバ禍詰将棋作家のひとり言

一時的に新型コロナウイルスの事はがり書きます。

これは改良なのか?

詰パラ2018・6月号の名局ライブラリーは武島宏明作の高校半期賞作だが、この作品の改良図が作者から届いたとあるが、僕には改良には全く思えないのだが。

☆65香があるので冴えた初手になっているので、65香を省くと解答者の評価は下がるだろう。
でも武島氏は作意にも詰上りにも必要ないので省きたい。これは分かる。
これでこそ武島氏である。

★分からないのは「以前から初手は駒打ちではなく置駒移動にしたいと思っていた」である。
えーこの詰上りだと盤上にない駒が出現した方が良いじゃん。
詰将棋作家は人それぞれ感覚も違えば考え方も違うものである。
真逆の考え方でも理解する事は出来る。
この銀は動くとは言え最初から盤面にあっては僕は興醒めである。
65香を省くと玉の左に何にもない形が嫌ではあるが、そう思うなら僕なら初手を省く。
それくらい僕には初手置駒移動にはしたくないのである。
これは他の作家の考えも知りたいものである。

☆それからもう一つ改良とは思えない事に一段下げている事がある。
この詰上りは中央に近いほど良い。
この詰上りは一段下げたら作品の価値も一段下がると思う。

★最後にもう一つ。
配置が美しくない。
23銀・24角・25龍が3枚くっついている。
48歩・58とは同じなのに図が下がったため嫌な感じ。
19桂も嫌な位置。
僕の美的感覚は駒の位置関係が全てなんで、その感覚ではこの改良図と言っている図は美しくないと思うのである。

☆一つハッキリ言える事は武島氏が改良図とかの方を発表図の発表前に気が付かなくて良かったと言う事である。
発表図を感動した人が、改良図とかが発表では感動しない人が何人かいるはずである。
今なら、解答者は好きな方の図で鑑賞すれば良いのである。