コロナバ禍詰将棋作家のひとり言

一時的に新型コロナウイルスの事はがり書きます。

推敲技術検定問題解答

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【推敲技術検定問題の解答発表】

☆写真の図は勝浦九段の作品で、63桂の配置は別の方法を考えよと言うもの。
大変多数のコメントを頂きたので、コメント公開したので御覧下さい。

★僕の用意した解答は63桂→玉方 51歩であった。
51歩は香とか銀も可能かと思ったら、銀は2手目同歩の変化が長く、香は56に利くので3手目限定打の意味がなくなるので、51に置くのは歩だけのようである。
で、これが正解かと言うと問題に違反している。
問題は63桂よりましな配置とした。
51歩は格段に良くなってしまっているのである(笑)。

☆まず配置として63桂は見た瞬間気になってしまうが、51歩はそれほど気にならない。
それ以上に変化を詰ますのに露骨に質駒を置くのは最も悪い変化処理である。
そこでである。51歩は61歩でも同じ理屈。
この51歩と61歩は見た目に雲泥の差がある。
これなら63桂よりましな程度なので、本問題の正解は61歩なのである(笑)。

★美的感覚では63桂より悪いと言う人もあるだろうが、露骨質駒じゃないだけましと主張したい。
もっとも61歩が正解と言うのは悪い冗談なのだが、51歩が61歩と1筋ずれただけでこうも変な感じになるとは面白いものである。

☆51歩を模範解答として用意していたのであるが、安田恒雄氏から詰方 53歩のコメントがあった。
僕は詰方の駒は少なくしたいタイプなので、全然考えなかったし、51歩と比較してもこちらを選択する事はないけれど、詰方53歩が劣る理由はない。
51歩か53歩は好みの問題である。

★推敲は好みだけでしていてはダメである。
好みに外れても他に方法はないかと考える事が重要である。
一部分が好みと反対になろうと、他で元より良くなる事があったりする。
と安田さんのコメントを見て気付く僕なのである。

☆ところで、63桂→51歩は詰将棋を創り慣れている人ならかなり容易に気付くと思う。
勝浦九段が何故そうしなかったかだが、僕は単なる推敲不足だと思う。
nono_y氏は勝浦九段は63桂の方が良いと思っている説だが、人の考え方は全ての人が同じとは限らない。
僕には信じられないのだが、この説は否定出来ないのである。

★蛇足だが、僕はこの作品を1枚減らす事に成功したのである。
流石チョー一流作家なのである。










答=それは11香を省く。
初めからいらなかっただけなのである。