コロナバ禍詰将棋作家のひとり言

一時的に新型コロナウイルスの事はがり書きます。

詰パラ2017・5月号(結果稿)高校⑧

詰パラ2017・5月号(結果稿)高校⑧】

★初手は後から付け足したものだが、13手詰の手順が思い浮かび、どうしたら成立するか配置を考える創り方をした作品である。

☆僕は玉方の配置が増えるのはほとんど苦にしない。
その代わり詰方の駒の働きを重要視する。
27角・75馬の2枚だけで作意を成立させて満足であった。
ただ、13・24・25・33・34とこの辺に玉方の駒が固まっているのは印象が悪く、もう少し何とかしていたら評価も上がっただろう。

★この手順はどうやって成立しているか。
作意だけみると5手目58桂は同銀生で詰まないから、38から成らせるように見えるが違う。
58桂に同銀生としても詰んでしまう。
35玉に逃げられた時に26に行けないようにするため38桂なのである。
これを同銀生とすると48香を取れないので成る事になる。
因みに2手目と4手目は36に利かすために成らぬ事になる。
そう、成らぬ事になるのである(笑)。
この成銀にさせる事は詰方の誘導ではなく、単なる玉方の最強の抵抗なだけである。

☆38成銀の形になれば、36に利かない。
最終形は47玉・48成銀だが、38成銀のまま47玉としても48香には58玉。
48成銀で47香とするのは同成銀。
なので一旦58に移動させるのである。

★動かす理由付けが簡単に出来たので、簡単に創れるかと思ったら、3手目48香、47歩合、同香を詰まなくするのに苦労してしまった。
作意通り進んで、最後48香が48銀では56玉で詰まないと簡単な事だが、香の代わりに銀歩と持っていると、そこまでに色んな手が生じてしまうのである。

☆初手の指し難さとややこしさで無解が多くなってしまったが、作意が分れば変化手順はきちっと作ってあるので、難しくないはずである。