チョー一流作家のひとり言

詰将棋に関する事だけ書きます。

最終手余詰

【最終手余詰】

詰将棋は最終手余詰は不問と言われている。
言われていたと言うべきかも知れない。
現在、最終手余詰は不問に異を唱える作家は多い。
僕も最終手と言え余詰は余詰だと思っている。

☆基本形21玉に詰方23金する。
①詰方34桂。
最終手は22金と22桂成が成立する。
非限定である。非限定は道中でもキズで通用する。
最終手と言え非限定は非限定と僕は考えるが、不問でも構わない。
この不問で構わないと言い方は、解答者はちょっと気になる人がいても仕方ないが、作者は気にしなくても構わないと言う意味。
勿論、内容を落とさず非限定にならない方法はないかは、考えなくてはいけない。

②持駒 金。
22金打と32金、11玉、22金が成立する。
迂回手順である。これも道中ならキズで通用する。
最終手と言え迂回手順は迂回手順と僕は考えるが、これも不問で構わない。

③詰方33金。
これは非限定と迂回手順の両方発生である。
なので倍、気になるが、不問で構わない。

④詰方33金、玉方32歩。
32金~22金とすると駒が余る。
僕は最終手と言え、駒が余る手順があるなら、余詰だと考えている。
現在はこう考える作家が増えているように感じている。

⑤詰方33金、玉方11歩、32歩。
これは同手数で駒余りの手があるので、変化になる。
これを22金迄の手順を作意に設定するのは、不完全作になる。

★さて、これで言うべき事を言ったのでこれで終りと思いきや、これからが本題である。

詰パラ1981・6短編競作展優勝作 鶴田康夫作。
持駒 飛
玉方 65馬、66歩、86玉、87歩
詰方 67龍、73馬、98香以上11手詰。

[作意] 83飛、84香合、同飛成、85金合、同龍、 同玉、86香、同玉、64馬、同馬、76金迄11手詰。

優勝も当然と思える素晴らしい作品である。
詰将棋が初めての人に見せるのであれば、僕の作品だと言うところである(笑)。

最終手は76金だが、66龍、85玉、84金以下も詰みである。
僕はこれは余詰だと思っている。
だが幸か不幸かこれがあるから不完全作ではない。
初手82飛の余詰が発見されているからである。
82飛(81飛)、85金合、95馬、75玉でここから危険な筋は85飛成、64玉、65龍、同玉、76角、55玉、73馬。
85飛成に変え、85馬、64玉、62飛成、55玉に
65龍と57龍(53龍)と他に45金~65龍がある。
これは検討しなくて良い。
詰将棋には「大駒3枚余詰あり」と言う格言がある。
これは大駒3枚で追われると、守備駒がいなければ、どんなに広くても捕まってしまうから出来た格言である。
大駒3枚が急所から外れていたら広さで逃れれる気がするが、実際には捕まってしまう。
だから、この局面になれば格言を信じて、検討しなくても良い。………な分けはない。
検討しなくてはいけないのではあるが、検討しても結果は同じ。
この格言にはまって助かった人はいないのである。

角さんの研究によると、82飛(81飛)の余地を残す余詰防止は玉方51としかないらしい。
だがそれは最終手余詰の66龍がある。
なので追加1枚による修正は、玉方82桂(詰方82歩も可だが82桂の方が良いだろう)しかないようだ。
それだとわざわざ馬の利きに打つ83飛の味が落ちる。
なのでもう1枚置いて82飛の余地を残すとどうなるか。
まず玉方81桂。これで最終手余詰と85飛成~65龍~73馬の筋が消える。
後1枚は玉方72歩くらいで良いだろう。
この72歩・81桂の形は82飛の手はかなり味悪である。これでは直接82飛と打てなくしているのと変わらない。
なら72歩は詰方62歩の方がましか?
他に方法はあるが決定版と言える形はない。
作者自身もここまでの結論は出しているかも知れない。

☆82飛の余地を残すか残さないか、どちらにするかは作者次第。
角さんが作者とコンタクトを試みると思う。
作者自身が修正図を発表して欲しいと願う作品である。