チョー一流作家のひとり言

詰将棋に関する事だけ書きます。

詰パラ2016・8月号結果稿[中学校・高校]

詰パラ2016・8月号結果稿】

[中学校]24=山崎詔三作。
前記事小学校編で書いたが、この作者は変化の作り方にセンスがある。
注目している作家である。

[高校]
21=武島広秋作。
この作者は論理性より詰将棋らしい味を重視する点で、僕が現在詰将棋作家でナンバーワンだと思っている。
なので、いつも作者補正加点の得点分として1.0引いているのである(笑)。
初手に限定打はもったいないとの評があるが、作者からすると最後に捨てる駒なので、初手遠打妙手の構成にしたいとこでもある。
解答者としては初手に現れない方が良いと思うのはもっともで、作者としては初手でこそと思うのももっともである。
そこで、逆算してみた。
んっ、これ逆算出来ないよ。
駒取りは不可とするなら36玉にして詰方25金を置くのが唯一のようだ。
この2手は加えて発表した方が得点は上がったと思う。
でも、作家としては入れない方が多数派だと思う。
ところで、32香は31香でも良いようだ。
どっちでも良いのだけど、作者としてはどちらかに決めないといけない。
これは何故32香にしたのだろうか?
配置のバランスだけを考えたら、僕は31香にしている。
武島氏は32香派なのだろうか?
32香とした場合、初手45と、36玉は詰む。
これ36玉でなく、25玉で詰まないのだ。これは一寸意外に思った。
だが31香にしてしまうと、平凡に36玉で詰まない。
これが32香にした理由だろうか?
ちょっと気になるところであった。

23=谷口 均作。
これこの形でしか成立しないのだろうかと感じる配置である。
「大駒3枚余詰あり」と言う格言みたいなものが詰将棋にはある。
これ誰が言い出したのだろうか。
大駒3枚あっても余詰の危険のない形には出来る。
意味ない格言だと思っている人が多い。
と言うか真意の知らない人が多いのが、僕には驚きでもある。
これは広いところに逃げても、大駒3枚で追われたら捕まってしまうと言う意味なのだ。
それが適用されるのがこの作品。
余詰筋は広さで逃れているのだが、広さだけでは大駒3枚の攻めは必ず捕まる。
何か置かなくてはならないが、その置き方が難しいのが「大駒3枚余詰あり」と言われる所以である。
だから、谷口氏を持ってしても、この未整理感漂う配置しかならないのであろう。
それともう一つ。
これは僕が作った格言だが「余詰筋が強力なほど紛れはなくなる」と言うのがある。
余詰筋が強力だと直接防御するしかなく、逆に紛れを残せないのである。
その典型がこの作品。
慣れた人には一目で解ける作品になってしまっている。
こう書くと、この作品を批判していると勘違いされるだろうが、実はこの作品は今年一番好きな作品である。
2.65の得点にガッカリしたので、その分析なのである。
僕は配置は必然性があれば、悪形は気にしない。
難易度は易しい事はむしろ歓迎である。
だが、もっと形が悪くなっても良いから紛れを持たすか、易しいなら配置に整理感があるかどちらかに寄せて欲しかったと思う作品である。
出来れば後者で。