チョー一流作家のひとり言

詰将棋に関する事だけ書きます。

かんたん詰将棋創作入門②

【かんたん詰将棋創作入門②】
この記事は詰将棋を創った事がない、又は創り始めたけど中々面白い作品が出来ないと言う人を対象に書いている。
この記事を読んで詰将棋作家が誕生したら、この上ない歓びである。

詰将棋を創る時に気をつけて欲しい事は一つだけある。
一度王手した駒が以下の手順に不要にならないように心がける。
簡単に言うと詰上りに一度王手した駒が必要としない駒にならないようにする事である。

詰将棋の創作法であるが、よく適当に駒を置いてみるような事が他の創作講座にある。
これは素材を得るための手段で、何か作品を解いてその作品の配置を変えてみるとかしても良いだろう。
そこからまず詰む筋がないか考えて、詰まないなら適当に駒を置いて詰みそうな筋を考えて創って行く方法が他の詰将棋創作講座に書かれているが、これは僕は推奨しない。
棋力がないと中々作品にならないからである。

☆まず、駒を置く、そしてこうやって詰ませたいなと手順を考える。
簡単にこうだとダメなところがあれば、どうすれば思い通りの手順になるか配置を考えて創って行くのである。
一見この方が難しそうだが、実はこの方が易しいのである。

☆前回はステップアップ3迄書いた。
これは常に心がけて欲しい。
今回はステップアップ4になる。
ステップアップ4は邪魔駒消去の手筋を覚えようである。
邪魔駒、要するに詰ますには邪魔でしかない駒である。
詰ますのに重要な駒に見えるが、実は邪魔駒だったとなると評価が高くなる。
最初から邪魔駒に見えては興ざめであるが、今回は手筋を覚えると言う事で、今回の講座は最初から邪魔駒に見えるが、邪魔駒に見えなくする方法は難しいので、この講座ではしない。
そもそも邪魔駒消去作品を創る時、いかに邪魔駒に見えなくするかは、こちらが教えて欲しいくらいである。

例図1
持駒 飛
玉方 14歩、22歩、23玉、32歩、33歩
詰方 25歩、35銀
二歩があるがそこに逃げれないようにする駒で、これは後で変える予定で気にしなくても良い。

13飛、同玉、24銀迄であるが、これに詰方13歩があると詰まない。
邪魔駒である。
この形のまま13歩を消去すると邪魔駒消去の手筋になる。
ステップアップ4はこれを消去する手順を創る事である。
①王手をする→②13玉と歩を取る→③王手をした駒を元いた玉位置に捨てる→④同玉。
こうすると13歩だけが消えた局面になる。
さて具体的にどうするか考えて頂きたい。

☆2手目13玉の時に24銀と詰む手があるから、初手は24香か24飛しかない。
飛だと③で成っても成らなくても良いので香にして、24香、13玉、23香成、同玉、13飛以下で作意は完成である。
これでは穴だらけであるが、これを成立させるのが詰将棋創作であり、さほど棋力は必要としない。
この手筋を覚えて成立させるコツを覚えるのがステップアップ4である。

この手順では2手目と6手目の局面を比べて欲しい。
24香がなくなっただけの形である。
これも邪魔駒消去である。
自分から捨てて、後に元に戻す捨て駒をするパターンで直接消去。
玉に取らせるのを間接消去。
どちらも覚えて欲しい消去である。
今回は両方入っていて題材には適当として例図にしたが、片方だけで邪魔駒消去なので、応用が広い手筋なので是非マスターして欲しい。

★さてこの手順を完成させなくてはいけない。
このままでは3手目12飛があるので21角を置く。
すると23香成を同歩と取られて詰まない。
ならば22桂にする→23香成で23飛迄で詰む→23香成は取られても桂なら24銀迄→玉方31桂を置いて成立である。
たがこれで完成ではいけない。
詰将棋は完成したと思っても推敲しなくてはいけない。
推敲はステップアップの講座とはしない。
詰将棋を創る人の義務であるからだ。
21角は45に置いてみよう。
すると22歩で23同歩は12飛で詰む(31桂は不要)。
32は仮の駒だが金が23香成の味が良くなりそうなので金にしたい。
これで完成でも良いのだが、まだ出来る事がある。
初手飛でも出来そうだが香にしたのは、飛だと成っても成らなくても良いから。
それは玉位置を上(こちらからすると下)にすれば良い。

持駒 飛飛
玉方 15歩、23歩、24玉、33金、34歩、46角
詰方 12と、14歩、26歩、36銀以上7手詰。

詰将棋は最後に重要な作業がある。作意が本当に成立しているか、余詰・不詰がないか検討する必要がある。
この図では24飛、14玉に23飛成、同玉、22飛で余詰んでいる。
修正は22飛を打てなくすれば良いだけ。
ベストは22桂になる。
14飛を同桂と取られてしまうが、それには25歩で詰むのである。
14飛、同玉が作意であったが、同桂の方が味が良いのでこちらを作意にしたいところだ。
これは変同であるが、終2手目はキズとはされない。
それ以前だとキズとされるので、終4手目以前に変同はないように創らなくてはいけないと覚えて欲しい。

★実は22桂は初めから置くつもりでいたが、講座に飾り駒は良くないし、邪魔駒消去手筋は14同玉の一手の方が説明し易いと思って省いたら、必要駒だったのである。

もう1例書いてみよう。
例図2
持駒 なし
玉方 14玉、15歩、25歩
詰方 22と、45馬以上。
23馬の1手詰である。
これに23金を置いて持駒金にすると、24金、同玉、14金、同玉、23馬迄にする。

これは答をいきなり書いてしまう。
過程を推理する事が出来るようならば、これを読んだ人は簡単にステップアップ4の詰将棋が出来ると 思う。

持駒 金金
玉方 23金、35歩、44玉、45歩、53銀
詰方 15銀、34歩、55桂、65馬以上7手詰。

これはまだまだ何か出来そうである。
44歩は邪魔駒なのだから33玉の形で34歩又は34香と自ら打つ手を入れたいところで、工夫すれば可能かと思う。