コロナバ禍詰将棋作家のひとり言

一時的に新型コロナウイルスの事はがり書きます。

2018年上半期賞予想回顧

【2018年上半期賞予想回顧】

★まず中学校、高校、短大、大学院は当たり。
高校は恒例の2作受賞を予想したのだが、ひねり過ぎであった。
中学校、高校、大学院に関しては予想が当たったと言うより順当であった。

☆短大は前期も今期も確定的な作品はなかったが、連続で当てている事になる。
短大担当者と僕は感覚は似ているかと言うとどうかな。
僕は順当な作品を予想しているだけなのである。
実は本当に良いと思う作品を予想はしていないのである。
僕が担当者なら23小林尚樹作を推すだろう。

★小学校に関しては、順当予想は該当作なしである。
これに関しては受賞の言葉に書いているのでそちらを読んでもらいたい。
受賞作なしは避けろが持論なのだが、これは自分の作品が受賞する可能性を高くするためだと言うのが実証されてしまったのである(笑)。

☆ハズレたのは大学である。
山路作予想は当りだか作品が違う。
そうかこっちの作品か。
確かに良く出来ている。盲点であった。
盲点なのは理由がある。
嫌いな作品だからである。正確に言うと嫌いな部分が嫌いなだけで作品は嫌いではない。
僕が嫌いなのは合駒即取りである。
大学の当時担当者の久保氏は駒取りが嫌いと書いていた。それは分かる。
僕は駒取り嫌いではないが、合駒即取りは多分久保氏の駒取りと同じくらい嫌いだろう。
この作品は合駒が5回あるが3回は優秀なだけに、他の2回の即取りが印象が悪いのである。
これはけなしているのではない。
ただ好みを言っているだけで、そもそも合駒即取りを嫌う作家は僕くらいだろう。

★大学の大ハズレはこれだけでないのである。
それは14三本裕明作の受賞である。
なんで僕の大学2の方が得点が高いのに受賞でないんだよ(笑)。
これは冗談。投稿する時も結果発表後も半期賞は眼中にはなかった。
14三本裕明作が予想外なのは2.65と得点がそれほど高くなかったからである。
うっかり忘れていた。2.65は低得点ではないし、担当者の久保氏はこれで圏外にはしないし、半期賞受賞基準に得点に拘らない人であった。
正直な事を話そう。
この作品の完成図を得た時は半期賞受賞を期待していたのである。
それくらいものだと。
これ一応僕が作図しているが、機構を考えたのは岸本裕真氏である。
優秀なのは63飛と84馬を置いただけで銀振子の2往復の機構になっている事である。
半期賞級の素晴しさなのである。
まあ、単純に置いただけでは成立していないところがあり、その部分の細部調整を僕が作図した作品なんだけど、63飛・84馬の発想は半期賞だと直感した覚えがある。

☆この作品の創作時は岸本氏は詰将棋作家としては新人であったが、発想力がありソフトなしで作る力もあった。
ゆくゆくはこの作品の解説にあったが超一流作家になるだろう。
それも予想以上の早さで。
なんせkisy君はTwitterでは既に師匠と呼ばれているのである。

Twitter創作課題

★昨日は10月号に関する記事を書く予定でいたのだが、Twitterで面白い創作課題を見てそれにはまって書けなかったのである。
そのツイートは僕のTwitterは通信異状的なもので自由に見れないので出元を明記出来なく申し訳ないが、柳原夕士さんからたどって行けば見れると思う。

☆手順創作課題
①21香成、同玉、22香迄3手詰。
②21香成、同玉、23香迄3手詰。

②の方が易しいが対比としてあるだけで、創作初心者用問題で詰将棋作家には実質①だけである。
勿論、条件として21香を取るのはダメである。
最終手の香は最初から持駒である事。

それ以外にも条件を加えたい。
双玉不可。理由は簡単だから。
それから最終手余詰不可。詰将棋は基本最終手余詰は認めている。僕は質の違う手は不可と言う考えだが、理由はそのためではない。
手順指定が問題なんだから、最終手も22香以外で詰んでは問題として成立しないからである。

★この順にするためには論理的にある事が分かる。
11玉か21玉の形から21香成、同玉、22香では元の位置に戻られてしまう。
なら12玉23香34角か32玉23香14角のような形しかあり得ない。
12玉型は双玉なら11飛・41先手玉で双玉にすれば後2枚加えるだけで簡単である。
双玉不可として12玉型が可能かどうか。僕は不可能と思っている。
なので単玉なら32玉に詰方23香・14角(馬)の形だけとなる。

☆ここまでは論理的思考で直ぐ分かる事である。
難しいのは21香成が詰んで22香成を詰まなくする事である。
方法はいくつかある。
最少駒数はいくつか。
そこで解答募集としたい。
結論として最少駒数は盤面8枚である。
7枚は不可能と結論した。

★解答募集=初手だけ成立させるなら(最終手余詰)僕は盤面7枚を2つ見付けた。なので後一つ見付けて欲しい。それで3図解答。
それから完全成立の盤面最少駒数8枚は3つ見付けた。
2つは前2図に1枚追加する図なので実質1図。
なので2図解答。
このいずれかの解答者全員に詰棋本を進呈したい。
両方なら2冊である。
それとは別に前記解答者を含めて3名に詰棋本を進呈とする。
つまり解答者が多ければ、解答図の多い順3名と考えてもらえば良い。
でも、ここはどうせ解答者は一人もいないと高を括りひとつの図でも解答するところなのである(笑)。
解答はコメントかメールで。Twitterは見れないからダメである。

【追記】1図は1原理です。同じ原理は配置が違うだけは同じとします。
それから8枚以下でなくても解答とします。
10枚くらいで原理図面を沢山考えるのが面白い問題だと思います。

詰パラ2018・10月号

詰パラ2018・10月号は月末が丁度日曜日なので土曜日に着くのが理想と思っていたら、ありがたい事に届いたのである。
日曜日はうるさいお客が来る事になっていたが、不思議な事にほとんどさわかずに帰って行ったのである。(台風の事)

☆さっそく採用作の確認。
小学校と高校に採用されていた。
小学校は予想通りの月に採用された。
高校はこれも普通の担当者なら予想月採用である。
それは良い事なんだか、その作品より前に投稿している作品が何作かあるんだけど……。

★今月号の結果稿は僕の作品の解説がないので全く読むところがないのである(笑)。
勿論そんな事はなく有吉ワールドが楽しめるのである。
これ自分の作品がそうなんだけど、採用月は重なる事が多い。重なるなら採用作のない月に回るのがありがたいが、細工する必要はない。
ただ思う事は重なるのは僕だけじゃない。
他の作家もほとんど重なる事が多いと感じているのは僕だけではないと思う。

詰パラ10月号到着

★昨日、詰パラ10月号が届いたのである。
台風は今日のうちには来るのである。
詰パラはまだ届いていない人はいるかも知れない。
でも台風は全国訪問のようである。
僕の家は直通する予報。速度アップで雨は心配ないが風が心配である。
目がハッキリして大きいので晴れたりするのかな~。

☆今は台風の気配もないので落ちついている。
落ちついているので久しぶりにコーヒーを飲もうかと思ったらクレープの賞味期限が6月になっていた。
僕はミルクたっぷり砂糖たっぷり派なのに賞味期限が切れているのは全然コーヒーは飲まないって事になる。
クレープを入れないコーヒーなんて……。

重要創作技術検定問題

f:id:katsuaki3r0429:20180928170048j:plain

写真の図は詰パラ2003・1月号谷川浩司作(月下推敲第23番)。
作意は21飛成、同玉、29香、11玉、21金、12玉、22金、13玉、23金、14玉、24金、同角、25金、23玉、24金、22玉、33歩成、11玉、22角、21玉、32と、同玉、33金、41玉、31角成、同玉、22香成、41玉、32成香、52玉、42成香迄31手詰。

★創作技術検定に重要としたのはその課題のように創る(出来なくても創ろうとする)事が大事な作品なので重要としたのである。
まず、僕は序2手は必要性がないと思う。
これは人それぞれの感性の違いでしかない。
なら終2手はどうか。
これ詰将棋作家ならほとんど省いて41玉、32成香迄としたいと考えるはずである。
これが出来るかどうかは重要なのである。
だから重要創作技術検定問題としたのである。

問題=持駒 金金香。
玉方 21玉、33角。
詰方 11銀、33歩(これは別の駒も可)。
に何枚か加えて谷川作の作意を41玉、32成香迄にする事。
加える枚数は谷川作と同じ4枚以下が目標(条件とはしないが)。

☆この4枚だけでは不詰だが根本的遠打の原理がこれだけで出来ているのは優秀である。
そして収束迄実にスムーズに出来ている。
それが最後の2手があるだけで収束の間延び感が半端ない。
理想は31角成、同玉、22香成迄である。
41玉をなくすと21玉には13角成。この余詰はどうしようもない。
それで41玉、32成香迄なら上出来のまとめである。
勿論谷川さんもそうしたかったはずである。
でも難しいのである。
仮に玉方52香を置いてみよう。
仮にでなくても51・52に逃げれない配置は必須。
すると初手22金、同角、同銀成、同玉、25香で詰んでしまう。
これを詰まなくするには53に逃げれるようにしないとダメ。それだと2手目31玉か32玉それから25桂合や23金合が詰まない。
初手22金を不詰にして変化を詰ますのは難問なのである。
一応、谷川氏は54歩・64香は29香合にする変化を詰ますための駒で、これが詰上りに必要駒になっているので良しとしたのかも知れない。
それなら打った29香は消したいと僕は思ってしまう。

★今回の検定問題は易しくはないので解答者全員に景品進呈(古詰将棋本)としたい。
収束作意変更も良い図なら可。
良い図なら2冊進呈としたい。
是非解答コメントをお願いしたい。

前回創作技術検定問題解答

f:id:katsuaki3r0429:20180928163430j:plain




★前記事の創作技術検定問題の解答である。
問題はスマホ詰パラNo.11776 nono_y作を作意の本質を変えず54銀と46香を省けである。

☆平井康雄氏よりコメントを頂いた。正解であった。
直ぐ思った事は「あー、正解者に景品進呈と書かなくて良かった。」である……これは冗談。
それくらいコメントがあったのは嬉かったと言う事なのである(笑)。

☆正解は簡単。4筋で取っている成銀・銀を5筋に移すだけである。
作意は22角と打っているが、これは2筋に打つように創る必要はないのである。
54銀がないなら12玉とされないよう31に打つ意外性は主張出来るが、54銀があるため12玉の不詰感はなくなっているのである。
つまり31角で取れば良いのである。

★この課題の解答はどうやると見つかるか?
それは問題のようにしなければならない重要性を理解する事である。
娯楽性が良い作品なので、作意手順だけの駒で創ってこそ生きる。
どうしても作意手順だけの駒で創るのが重要なんだと思えば簡単にこの図にたどり着く問題だったのである。

創作技術検定

f:id:katsuaki3r0429:20180918234425j:plain

写真の図は今日のスマホ詰パラNo.11776 nono_y作。
中々面白い作なんだけど54銀と46香が惜しい。
そこで検定問題。
ズバリ54銀と46香を省く事。他の駒に変える事も許されない。
詰上りは詰方金香、玉方は玉金だけにする事。

ヒント=改良に作意不変と言う考えは論外。作意の本質を変えずに変えれるところはないか考えよう。

答はスマホ詰パラにコメントしちゃったけど。